II-1 経済:生活を支へる

斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』(II-1 経済:生活を支へる)

斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』を読んだ。いろいろな刺激に充ちてゐる本だ。 「人新世」といふのは、Anthropoceneの訳語で、人類が地球環境に大きな影響を与へてゐることを踏まへて、新しい地質時代の名称として提案されてゐる言葉だ*1。かうした言葉が…

ケインズ『孫たちの経済的可能性』(II-1 経済:生活を支へる)

「経済問題は解決する」との予想 ケインズ(1883-1946)が、1930年に『孫たちの経済的可能性』といふ文章を書いてゐる。元々はマドリッドで行はれた講演を文章化したもので、ネットで原文と、山形浩生氏による翻訳*1を見ることができる。 ケインズはこの中で、…