2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

立法者としての国民

大分県での教員採用試験の不正が世の中を騒がせてゐる。かうした事件が示してゐるのは、日本における民主主義の未熟だ。 権力を持つ者に擦り寄つて特別な扱ひを受けようとすること、「うまくやる」ことが、日本では、大人の智恵の代名詞のやうに思はれてゐる…

S. Kauffman "Reinventing the Sacred"

Stuart Kauffman の "Reinventing the Sacred" を読む。Science 誌の紹介記事で興味を引かれ、米国の amazon.com で中身を見て(何故か、日本の amazon.com には、中身が載つてゐない)、驚いた。まるでベルクソンぢやないか! 例へば、かういふ一節がある。…

ベルクソンの手紙

ベルクソンの書簡集を、少しづつ読み進めてゐる。「忙しいので、夕食の招待には応じられない」といつた日常的な手紙も多いのだが、思つてゐた以上に楽しめる。ベルクソンが極めて筆まめな人であつたことが分かる。 興味を引かれる点の一つは、翻訳に関するこ…

大野 晋(1919-2008)

大野晋さんが、今朝、亡くなつた。八十八歳といふ年齢ではあるが、新しい仕事にも取り組んでをられただけに、残念である。数々の業績を残された方だが、先づ、二十年近くの歳月をかけて作られた『岩波古語辞典』が挙げられよう。その「序にかえて」には、次…

小泉信三の想ひ

文藝春秋八月号は、「皇太子、雅子妃への手紙-批判の嵐の中で」といふ特集で、何人かの「手紙」を載せてゐるが、保坂正康氏のものは「小泉信三の覚悟と想い」といふ題で、小泉信三が今上陛下の皇太子時代に差し上げた講義の覚書を紹介してゐる。以下は、そ…

fMRI の特徴と制約

Nature 誌6月12日号に、functional magnetic resonance imaging (fMRI) の特徴と制約をまとめた解説記事が掲載されてゐる。fMRI は、脳の活動を非侵襲で観察することができる装置で、いくつかの方式があるが、現在主流となつてゐるのは、小川誠二氏により…